密かな自信
今日はきれいな満月です。
空気が澄んで大きくてとても美しいです。
私事ですが(いつも大体私事ですが)おばあちゃんが今日102歳になりました。
もちろん、生きてです。
大正、昭和、平成、令和と生きてるだけですごいです。
95を過ぎた頃、肺炎になり入院したおばあちゃんを周りはみんな帰ってこれないと思っておりましたがめちゃくちゃ元気に戻ってきました。
100歳を前に施設にお世話になることになりましたが家から3分ほどのところに入所しているため家族が毎日のように顔を出しています。
私も2週間に1回は必ず顔出すようにし今でも背筋伸ばして歩くのを見ると力をもらい感動します。
私がおばあちゃんの膝をずぅっーとさすっていると、必ず私の手をとって撫でてくれます。
「綺麗な手やなぁ」
心のなかで(もっと言うて誰も言うてくれへんから)と言いながら、さすってくれるおばあちゃんに昔の祖母を思い出します。
遊びに行くたびに、頭や手、足を撫でてくれました。
小さい頃から大人になるまでです。
走っておばあちゃんに飛び付く小学生の私に、おでこの汗をぬぐうようにしてから背中をさすって「元気やなぁ」
寒いときには両手で私の手を包んで温めるようさすってくれました。
「オー冷たぁ」と言いながら。
クラブで日に焼けた短パンの私の足を撫でながら「黒ちゃんの足やなぁ」
大人になって大きなイヤリングをしている私に「重たないの?」と言うのでおばあちゃんの耳につけ「はい、アフリカのおっちゃんの出来上がり」と鏡を見せるとキャキャ笑いながら私の頭をくしゃくしゃになるまで撫でてました。
よっぽど気に入ったのか何度も鏡を見て「アフリカのおっちゃん」と涙を流して笑っていました。
祖母にはたくさんたくさん撫でてもらったから、今度は私の番だと張り切ってさするのですが、いつのまにか私の手を撫でてくれています。
やっぱり、心地よいです。
それだけでも、ありがたいのですが、おばあちゃんはいつも前向きで「怠けたらバチあたって身体が動かんようになる」
と努力し、いつも動いてました。
80過ぎて重いものを持って肩が上がらなくなったときも、嘆くどころか「お医者さんで50肩って言われた」と嬉しそうに笑っていました。
いつも、笑って乗りきる祖母を見てきましたから、その血を引くものとしてなんとなく密かな自信がわきます。
それはものすごいありがたい気構えの財産だと思っています。
年齢がいっても姿勢が悪くなるとは限らないんだなとおばあちゃんを見てと思います。
努力次第で未来はなんとかなる。
明日、ピカピカの102才に会いにいきます。
また、撫でてもらって力もらってきます。